『淵に立つ』:日常への懐疑、観客は崖っぷちに置き去りにされる

今年のカンヌ国際映画祭『ある視点部門』で審査員賞を受賞し、現在公開中の映画『淵に立つ』。EUのTV局ARTEは「今年のカンヌで最も残酷な映画」と評したが、その「残酷さ」とは分かりやすい猟奇殺人やスプラッターの類ではない。誰しもの日常に潜む、見て見ぬふりをしていた闇を、目の前に突き付けられたまま置き去りにされるような「残酷さ」だ。 家族とは、1人では生きていけない弱い個人の集合体 “家族”をテーマに

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